この1年間ほぼ毎日チームについて話していたじょうからバトンを受けて、佐藤組最後の部日記を書こうと思います。じょうとは本当に毎日よく話したり、ラインをしたりしていました。ラグビーについての考え・チームについての考え・昼ごはんに何を食べるかまで大体同じことを考えていました。絶対に国立マダムに囲まれながらベトナム料理を食べよう。
中学入学と同時に始めたラグビーも終わりが近づいています。やっと引退かという満足する感情ともうできないのかという寂しい感情も混在しています。ただ、10年ラグビーをやっていて、ずっと楽しくて、ラグビーというスポーツが本当に好きだなと感じます。
まとまりのない文章で申し訳ないのですが、最後の部日記に付き合ってください。
ラグビー部には入らず、留学行って、バックパッカーになるという強い意志を持って大学に入学したつもりでした。ただ、先輩方の執念深い勧誘に負け、グラウンドに行くとやっぱりラグビーは楽しく、ラグビー部に入部しました。1年生の時は、呪いのようにセンターの先輩がどんどん大怪我でいなくなり、5年生の先輩も「大輔、対抗戦のセンターは任せた」という一言と共に旅に出てしまい、自分が対抗戦ではスタートとして出場することになりました。自分自身のプレーは全然ダメで迷惑かけるばかりでしたが、試合や練習でごく稀に出るジャッカルやビッグタックルなど良いプレーがとにかく嬉しくて、何度もビデオを見返していました。
2年生になり、ポジションもFWになりました。理由は試合に出られそうだから。深く考えずに転向すると、気づいたらHOをやっていました。スクラムがブレイクする度に色々な人に怒っている3番の先輩をなだめる仕事は少し大変でしたが、平太さんのおかげでペナルティを量産でき、スクラムの楽しさを知ることができました。ジャッカルやタックルなどフィールドプレイでも活躍して、春シーズンも秋シーズンでもMVPをもらい調子に乗っていましたが、「来年はラインブレイクする大輔の姿を見たい」と大島さんに最終戦後に言われました。その言葉によって、上級生のおかげで4勝したチームでたまたま出ていただけだと、我に返り少し恥ずかしくなり、もっと強くなってチームを勝たせる選手になりたいと思わされました。
3年生では、「俺がエースだ」という強い覚悟を持って、体づくり・練習に励みました。村山さん・白石さん・木村さん(5月まで)とは、ずっと一緒にウエイトをしていた気がします。後輩の伸びも著しく、特に高田には筋トレでは抜かれていき、グラウンドでは分からせてやると思っていましたが、結局練習中も筋トレをしていて直接対決は実現しませんでしたね。怪我や病気で離脱する時期はあったものの、4年生の方々に自由を与えてもらい、プレーの調子は非常に良かったです。朝鮮大をフロントロー実質2枚でのプッシュや武蔵戦でのキックパスなど、とにかく調子が良く、本当にラグビーが楽しかったです。最後の上智戦では、セットプレーでもフィールドプレーでも自分としては満足でき、勝利に貢献する活躍ができ、そして、ずっと一緒に練習していた先輩方の喜ぶ姿を見られて、本当に嬉しかったです。
4年生になり、主将になり、もっとプレーで引っ張っていけるようにオフでは体づくりに励み、みんなで文句を言いながらも4時間近くかかる筋トレをこなし、今まで以上に体重を増やし、シーズンに入りました。ただ、フィットネスでは全く走れず、膝の調子もずっと悪かったです。それでも、やるしかなく練習に励んでいました。4月初旬、フィットネスを終え、帰りの電車に乗ると背中が燃えるような痛みに襲われ、大学病院に行くと2週間入院することになりました。チームに復帰しても武蔵にボコボコにされ、怪我人も多く、全くチームの歯車が噛み合わず、今後が心配で仕方がありませんでした。そこから愚直にできることを増やしていこうと、DFの基礎を徹底することを意識して再スタートしました。そこからの試合は、良い時間は少なからずあるものの、一瞬の隙を突かれたり、悪い時間で大量に失点を許すような展開が多く、手応えをつかむものの、掴み切ることができないというなんとももどかしい試合が多かったように思えます。そして、夏合宿でも同じような傾向は変わらず、対抗戦を迎えてしまいました。
対抗戦でも、ただでさえ人数が少ない中怪我人も出てしまい、勝てない苦しい時期が続きました。本当に総力戦で、みんなができることを頑張っていたけど、結果は振るわず、本当に苦しかったです。学習院戦で勝てて、本当によかったです。これまでの鬱憤をみんなが晴らすようなベストゲームでした。上智戦もこれまでの練習の全部を出して、試合に終わってヘッドキャップをぶん投げて、叫んで大喜びしよう。
後十字靭帯が断裂しても、腰椎分離症になっても、腎不全になって引退勧告する医者に大喧嘩してでも、ラグビーを続けたのは、ラグビー・ラグビーコミュニティが好きだからです。タックル・キャリーをして相手をひっくり返すとき、パスで空いているスペースを攻略するとき、ステップを踏んで相手を抜くとき、みんなで考えたサインプレーがはまったとき、みんなで繋いだボールを持ってトライをするとき、1年前にカチられた相手をカチったとき、ラグビーの好きなところを挙げると無限に出てきます。それと同じくらい、ラグビー部のみんなと一緒にふざけ合うことも大好きでした。遊びに行っても、補食などを摂るなど食事の量を気にしたり、睡眠を取るために早く帰ったり、公も私もなくてずっとラグビーというものに向き合おうとするみんなが大好きで、そんなかっこいい奴らと同じチームでプレーしたことは誇りに思っています。
そして、このラグビー部で活動していて、そして主将をしていて、どんなに自分がダメでも、失礼でも、常に味方で居てくれる人たちがこれほどいるということを感じさせられました。自分は本当に幸せものです。自分に関わってくれた人には感謝の気持ちを述べて、締めさせていただきます。
田口さん、ぜんたさん、高田さんをはじめとするOBの皆さん。人間としても未熟な私たちに、どんな時も手を差し伸べてくれてありがとうございます。そして、人数の少ない中試合にも練習にも出てくださり、本当にありがとうございます。自分も来年からできる限り練習に行きます。
一緒のチームでプレーした先輩方。敬語も使えないし、文句ばかり言っている人間でしたが皆さんのおかげで、人間としてもラグビー選手としても成長できました。皆さんとまたOBチームで一緒にラグビーできることが楽しみです。
望月さん・増田さん。
ラグビーのスキルのことはもちろん。伝え方だったり、マインドセットだったり、人間としても学ぶことばかりでした。上智戦でもこれまでの全部を出し切って、絶対勝ちます。
松岡さん。
松岡さんの筋トレのおかげで、長期離脱することがないような強い身体を手に入れることができました。怪我せず練習を継続することが上手くなるための近道でした。文句ばかり言っていましたが、強い人間にしてくれてありがとうございます。
家族。
試合で活躍できるフィジカルを得ることができたのは、家での食事のおかげです。怪我をしたり、入院をしたりと迷惑ばかりかけていましたが、ずっと見守ってくれてありがとう。
友達。
僕のスケジュールに合わせてくれてありがとう。みんなと話すことで元気になって活力になりました。好き勝手やりたいので付き合ってください。
佐藤組のみんな。
プレーヤーには、ラグビーというスポーツをすることを楽しんでもらいたいと思っていました。いろいろ大変なことはあるけど、ラグビーが好きになれば勝手に上達していくと思うので、ラグビーの好きなところを探し続けてください。
1年生。
がっつりラグビーをやってきた人は少ないけど、みんな努力ができて尊敬しています。身体づくりをしっかりして、活躍する姿は簡単に想像できます。とても楽しみです。
てるはどんどん身体デカくなってるよ。こうじは抜群の運動神経を生かして、どんどんラグビー選手になってるよ。三添はどんどん感覚を取り戻して、タックル良くなってるね。神原の負けん気はすごい好き、真面目に練習してるしいつかめちゃくちゃ結果出るよ。いっこうのポテンシャルはすごいから怪我しないような身体づくりをすればエースだね。あいはチームの救世主でした。筋トレすればスーパースターになっちゃうよ。マネジャーのみんなは、僕を中心としたラグビー部特有のノリに適応して、良い雰囲気を作ってくれてありがとう。
2年生。
ラグビーへの熱量が高くて、ちょっとやんちゃで大好きです。ラグビーについて何も心配ないです。好き勝手やってね。
岩下はセンス系だね。ハーフも慣れればえぐいっしょ。りきとは転向の中必死に頑張ってくれた。芸術的なスローしてくれてありがとう。ちひろはタックル覚醒したね。あのタックルはチームの武器だから磨き続けてね。はるひとの運動量はチーム随一だし、コンタクトもどんどん強くなってるね。はましょーのレンジの広いDF は何度もチームを救ってくれた。好きなポジションで好きにやってね。松尾はゲームメイクでは完全にSOになってくれた。ロングキックは今も武器だし、キックでゲームを支配するのを期待してます。としはどんな時も良いプレーに喜んでいたり、チームのために行動してくれるところは本当に尊敬してる。どんどんコンタクトも良くなってるし、着実に成長してるから焦らずにね。かずまは考えすぎだね。シンプルに考えていこう。ささちゃん・みさきちゃんは、先輩のサポートとかいうけど、まず自分たちがエンジョイしてほしい。それが一番大事。
3年生。
結束力あるし、色んなキャラがいて、来年は上手くまとまるでしょ。来年の対抗戦で、今年できなかったことを実現させることを楽しみしています。
島村は怪我を通じて、本当に人間として成長したね。怪我という苦労した体験を後輩に還元してね。まきげんはラグビーIQが一番上がった。来年のキーマンはまきげん。色んな立場の人の意見を代弁してあげてね。二村はラグビーやれよ。筋トレしろよ。岩澤は新しい形でチームに携わってくれた。手助けしてくれてありがとう。まさるはタックル・キャリーのようなプレーの進化はもちろんだけど、俺らに意見もしてくれるようになった。今年一番チームでめちゃくちゃ成長したな。そうたは苦労した一年だと思う。ガミガミ言ってごめんね。来年の殻を破った姿を見たいです。高田は怪我の呪いも消えてフィジカルモンスターだね。てるとこうじの教育は高田の仕事だよ。しんごは自分ごととしてチームのことを考えてくれた。本当に助かった。ありがとう。しんごがスピードを活かしてぶち抜いてるところを見せてくれ。マネージャーのみんなは常にチームのために動いてくれたね。僕の言動に冷ややかな視線を向けてくれてありがとう。世の中の普通が何なのかを考える大事な機会となっています。
5年生。
忙しい中、来てくださりありがとうございます。笑顔でラグビーするはるやさんの姿は嬉しいです。タックルもえぐかったです。西尾さんはもう怒らないでね。小曽根さんはエナジー注入してくださりありがとうございます。
同期。
いろいろあったけど、今となれば笑い話だね。人が少ないけどキャラが濃くて好きです。今年は大変だったけど、みんなのおかげでなんとかチームを運営できました。社会人になってもたまには会おうね。
1年間ずっと一緒にいたじょう。考えていることが似てて、本当にやりやすかったありがとね。じょうをめちゃくちゃにいじってる時が一番幸せでした。怪我が多く苦労も多かった藤井ちゃん。藤井がトイ面になると本当に嫌でした。成蹊戦で肩が外れても試合に出ている姿には感動しました。藤井ちゃんを笑わせるためにラグビー部に来ていました。藤澤がいるからラグビー部を続けていたよ。馬鹿なことばっかり喋ってた記憶しかないけど、合宿の昼食中の一言は傷ついたよ。チームに戻ってきてくれた小西。プレマネ間の架け橋になってくれたね。楽しそうにラグビーをしてるところを見るとプレーヤー復帰を期待しちゃってた。同期マネもいなくて苦労も多かったであろうさよちゃん。入院中にラインをくれたりして本当に嬉しかった。いろいろ面倒なことばっかりだったと思うけど、自由に生きてください。
部旅行で先輩に信じられないくらいブチギレられたり、チービルで後輩を見たことのないような顔になるほど怯えさせたり、スクラムで叫んで相手にブチギレられたり、自由気ままなキャプテンだったけど、これまでついてきてくれてありがとう。
今年の対抗戦では、自分自身もずっとクソみたいなプレーしかしてなくて本当に申し訳なかった。学習院戦で完全に吹っ切れた。苦しい時、うまくいかない時、俺にボールをくれ、絶対打開します。今までのラグビー人生で最高のプレーをします。みんな俺に注目してください。
自分の仕事を80分間探し続けて、真っ当しよう。自分たちにベクトルを向けよう。みんなでチームメイトを助け合おう。チームメイトの良いプレーには全力で喜ぼう。試合を楽しもう。そして、試合後にみんなで喜びを分かち合おう。
一橋大学ラグビー部主将 佐藤大輔