どうも、主将の平本です。

 

須田からギャグセンスがないとの評価をいただきました。まったくその通りで非常に悔しいです。人を笑わせた記憶が三商くらいしかありません。全身を紅に染めてすべてを出し切った(直喩)あのステージは色んな意味で人生の中でも5本の指に入るくらいの思い出です。プレッシャーに弱い自分ですが、あの時はプレッシャーも跳ねのけて圧倒してやりました。

須田は主務として今年一年本当に頑張ってくれました。ありがとう。お疲れ様。苦しんだ分、もがいた分、明日の泥臭い、自分を省みないプレーを楽しみにしてます。

 

 

 

ついに最後の部日記となってしまいました。何を書こうか定まらないままずるずると引き延ばしてついに明日は最終戦。篠田の2回目の部日記みたいな上手な文章は書けないので、思っていることを素直に書こうと思います。

陽太からは短くまとめろと指令が飛んでいますが、色んな思いがとめどなく溢れてきてどうもうまくいかなそうです。ベートーベンの楽曲のようにくどい文章になってしまうと思います。お許しください。
とはいえ須田がものすごくハードルを下げてくれたので安心して書き進めていきます。

 

 

 

ラグビーって厳しいスポーツだなぁと今年に入って何回も痛感させられました。

身体が痛いのにタックル行かないといけなかったり、どんなに負けていても80分間戦い続けないといけなかったり、そして、プレーすらさせてもらえなかったり。
今年一年を振り返ってやっぱり一番に来るのは、プレーできなかったことへの悔しさかなと思います。
皆が一番つらい時に誰がどうやって引っ張るのか。一番単純な方法を奪われてしまって、そして、4年間着てみたいと思っていた赤黒ジャージを対抗戦で着ることができなくて、色んな事に後悔があって、悔しさが残ります。

どこで何を変えていればどうなっていたのかなんて誰にもわからないですが、少なくとも事実として厳然とそこにあるのは自分がプレーできなかったということで、「平本」組なのに自信をもって自分をメンバーに指名できない、もはやその土俵にすら立てていない自分がいたということです。

対抗戦の時期になって皆にジャージを渡すとき、自分なんかがこのジャージを渡していいのか、ものすごく葛藤しました。
対抗戦で一度もこのジャージを着たことない奴に渡されて、ジャージの重みが伝わるのか。一度も着たこともない奴がそもそもジャージを渡す権利があるのか。練習すらままならない自分がみんなと握手してみんなにどんな思いを伝えられるというのか。

ものすごく悩みました。

そして、やっぱり一人のプレーヤーとしてジャージを自分に与えられなかったことが悔しくて、どんな試合でも、どんな苦しい状況でも、試合に出ているみんながとてもうらやましかったし、自分が出て何ができたかなんてわからないけど、チームが苦しい時にプレーで、姿勢で、身体で引っ張れなかったのは本当に悔しくてもどかしくてしかたなかったです。

ラグビーをプレーするのは実はそんなに好きではないのですが、これほどまでにプレーしたいと思ったことはいまだかつてなかったかなと思います。
矛盾しているようですが、本当にそう思ってました。

今のところだけを切り取るとラグビー嫌い人間のように見えますがそんなこともなくて、好きな部分と嫌いな部分がはっきりしてて、嫌い成分の方が多いだけです。
スクラムの奥深さには年々魅了されてます(まじでしんどいけど)。
ブレイクダウンでのジャッカルやカウンターラックなどの攻防とかその辺のプレーも割と好きです。フルコンのブレイクダウン練習は実は大好物です。
あとはタックル。実はちょっと自信があったりします。
4年間で左パスがかなり上手に放れるようになりました。コロナの時期に公園で練習していた時に西尾に褒められたのはかなり嬉しかったです。
自分が2年生の時の新歓試合を見にきてくれた島田には、「フランカーみたいな動きをするなと思った」と言われました。ちょっと嬉しかったです。リップサービスではないと信じています。もう忘れちゃっただろうけどもし覚えているなら本音は語らないでください(西尾も)。

まあいずれにせよ、ラグビーは自分にとっては本当に厳しいスポーツでした。

 

 

自分と境遇の似た嶋井と、何で辞めなかったのかなぁと話をしたことがあります。何回かやめようと思ったこともあったし、やめるチャンスも何回かあったにもかかわらず、それでも何でやめられなかったのか。
辞めたいと思う気持ちよりも部活への愛着が強かったのか、辞める勇気がなかっただけなのか、それとも何かほかの理由があったのか。

やっぱり部活が好きだったからだと思います。

確かに今年は辛いことが本当にたくさんありました。でも、この部活が、組織が、メンバーが、色んなものが好きだという気持ちは変わらないし、辞めることができないくらい自分にとっていろんなものをくれて、色々な経験をさせてもらいました。

本当に辞めなくてよかった。明日を迎えられてよかった。

今年一年は本当につらいことばっかりで、チームを壊してしまうことが怖くて、でもチームが強くならないことが悔しくて、自分がプレーできないことが悔しかった。悔しくて辛くて苦しいことばっかりでした。

だけどやっぱり「平本組」というチームは一つしかなくて、この思い出は一つしかなくて、少しでも、何かが違っていたらみんなと今この時を迎えられていないと考えると、やっぱり辞めなくてよかったと心の底から思います。

正直思い出したくないことはいっぱいあります。思い出したくないことばっかりかもしれません。
でも、やってきたことを積み上げて成城に勝ったときは本当に嬉しかったし、負けたのは本当に悔しい中でもチームが一つずつレベルを上げていって、強くなってきたのはとても嬉しいことでした。

辛い思い出がたくさんある中でも、みんなが成長して、自分たちのチームが成長して前に進んでいくのは本当に誇らしかったし嬉しかったです。

でも、勝てていない。それが事実です。どんなにきれいな言葉で飾っても、やっぱり悔しいもんは悔しいです。

この部日記を書いているこの今からできることはもう殆どありません。明日、全てが決まってすべてが終わってしまうのかと思うと、楽しみでもあり、少し怖くもあり、そして寂しくもあります。

でも本当に明日の日を迎えられてよかった。6月には全く何も見えなかった。そこから足踏みしながら、躓きながら這い上がって、やっと明日を迎えられる。

みんな、本当にありがとう。みんなに支えられたから、今のチームがあって、今日が、明日があります。

だからこそ、明日勝ちたい。この思いはジャージを着る皆にしか託せないけど、結局自分の力が届く範囲のことはもう殆ど終わってしまったけど、明日、最後の瞬間まで声出して盛り上げて勝つ雰囲気を作って、できることをやり切ります。

明日、絶対に勝とう。

 

 

 

最後に、色々な方にお世話になったお礼を書かせてください。

近藤さん、ぜんたさん。お仕事がお忙しい中でも練習に来てくださり、厳しくも優しい多くのアドバイスをいただき、また、色々なことでご迷惑をお掛けした中でも見放さずに面倒を見てくださり、本当にありがとうございました。若手首脳陣OBの皆様。毎週のように練習に来てくださり、また、練習ビデオを見てくださってFBをくださったり練習で体を張ってくださったりして本当にお世話になり、ありがとうございました。望月さん。短い期間でしたが、ご指導していただき本当にありがとうございました。望月さんに見ていただくたびに、チームが大きく前進できました。ここまでは結果でご恩を返せていませんが、明日は必ず勝利をご報告します!竹内さん。ウェイトもそうですが、世間話に花を咲かせるのがとても楽しかったです。もちろん体も大きくしてくださいました。自分の体は当てられませんが、強くなった体で明日もみんなが全力で戦ってくれます。本当にありがとうございました。阿久津さん。チャーハンをはじめ色んなご飯をご馳走になり、本当にありがとうございました。国立住みの部員たちが餓死せずに生きているのは阿久津さんのおかげです。本当にありがとうございました。松岡さんには体のケアもそうですが、メンタル的なところでも本当にお世話になりました。来年、ワットバイクという武器を手にした松岡さんがウェイトルームで部員を絶叫させまくっているのが今から楽しみです。4年間ありがとうございました。OBの皆様。毎週のように練習に来てくださって、暑い中でもずっと練習につき合ってくださり、本当にありがとうございました。土日にいい練習ができたのは皆様のおかげです。本当にありがとうございました。両親。小学生の時から同じことを言っているけど、まずはご飯たくさん食べさせてくれてありがとう。いろんなところでずっと支えてくれて、育ててくれたから今こうして元気に生きて、明日の試合を迎えられます。本当にありがとう。 

マネージャーのみんな。テーピングを巻いてくれたり水を出してくれたりといった見えるところだけじゃなくて、見えないところでも部活を支えてくれているんだというのを4年になって色んな所が見えて気づきました。このチームがあるのは、皆がのびのびプレーできるのはマネージャーのみんなのおかげです。本当にありがとう。明日はみんなで一丸となって、絶対に勝とう!

5年生の先輩方。今年のチームに力をくださいました。本当にありがとうございました。先が見えなくて苦しんでいるときに色々話を聞いてくださって、支えてくださって、チームに戻ってきてくださって、本当にありがとうございました。ケイシー先輩は高校からずっと先輩ということもあるせいか、ジャージを渡したのはなんか新鮮で面白かったです。

1年生。人数が少ないけどみんなセンスがあって、これからが期待のプレーヤーばかりです。藤井は体の使い方が上手だし、じょうはプレーしながら人一倍いろいろなことを考えてるし、佐藤の思い切りのいいプレーには誰もかなわないし、小西は足首・バーナーと怪我が続いてしまってもできることをしっかりとやって国高魂を見せてくれているし、藤澤はまだ体大きくないけど練習で何かを掴み取ろうと頑張って、グーの詰め方が本当に上手になってきた。人数が少ないと大変なことも多いです。でもだからこそできることもたくさんあると思う。みんなで協力しながら頑張ってね。

2年生。一人一人がうまくなりたい、強くなりたいという欲がすごく強くて、皆がいろいろなことを考えていて、頼もしいプレーヤーばかりでした。山本はメンタル豆腐すぎるけどガッツはだれよりもあるし、加藤はだれよりも残って練習してすごく成長してるし、白石はどんなに苦しくても腐らずにリハビリをしてグラウンドではみんなのプレーがよくなるように色んな指摘をしてくれているし、西尾は誰よりも早く来てキックの練習をして一番遅くまで練習をして本当に上手になって、タッチラグビーまで両立してるスーパーマンだし、村山は練習中も思ったことをどんどん発信してくれてチームを良い方向に動かしてくれたし、木村はスクラムすごく強くなってチームを支えてくれてるし、小曽根の思い切りのいいプレーは俺はすごい好きです。来年は上級生になってチームを支えることになります。2年生の普段はおちゃらけてるけどラグビーをするときにめちゃくちゃ真剣になるのはすごく好きです。2年生も人数少ないけど、協力して助け合いながらがんばってね。

3年生。すごくうまい選手ばかりで、人数も多くて、すごいなと思うこともあったし怖いなと思うこともありました。大島はオフの日にもスローを投げ込んで真に一橋の正スローワーになってくれた。へいたは3番という替えのきかないのに一番つらい、きついポジションをずっと務め続けて、一番前で体を張り続けてくれた。後藤はモールの核、LOのキープレーヤー、AT、何をとっても中心選手になって活躍してくれた。島田はプレーでも、練習内外の発言でも行動でも、色々なところで俺を、4年生を、チームを助けてくれた。樋口は俺のことをハゲって言ってくるけど、怪我をずっと抱えながらもリハビリをやって、試合に出て、そして何よりも1番として圧倒的に成長してくれた。樋口とスタメンを争いたかったな。日高はFWに転向して難しいことや苦しいことがあったと思うけど着実に成長してるし、スクワットがえぐすぎる。とみーは色んな意味で真っ直ぐすぎて怖いけど、その真っ直ぐさが本当にかっこいいと思ってます。増古はだれよりも努力家で誰よりもうるさいけど、やっぱり努力したことは裏切らないっていうことを証明してくれていると思います。かんちゃんは何度も怪我をしてもそのたびに苦しいリハビリを乗り越えて、そして戻ってきてくれた。本当にありがとう。澤井はアキレス腱を失ってから苦しいことがあったと思うけど、リハビリを頑張って少しずつ走れるところまで戻ってきた。りんたろうは4年生の少ないBKをプレーで引っ張ってくれた。本当にありがとう。明日の試合も期待してます。松岡はタックルはまだまだだけどATの思い切りの良さはチーム随一だと思います。嶋井は一番応援してます。新しいポジションは難しいことばっかりだと思うけど、嶋井なら必ずできると思うから、来年の試合、本当に期待しています。めいみちゃんはグラウンドを駆けずり回ってプレーヤーのごとくチームを支えてくれました。さとちゃんは自宅と銀行を何往復もして国立を駆けずり回って部の会計を支えてくれました。3年生が今年のチームを最前線で支えてくれました。本当にありがとう。あと1試合。力を貸してください。そして、来年のチームを作るのは3年生です。今年のチームは見習えることはほとんどないかもしれないけど、反面教師にして強いチームを作ってくれることを楽しみにしています。

みんな、ここまでついてきてくれてありがとう。いろんなことがあったけど、でもやっぱりこのチームのメンバーでここまでやってこれてよかった。ぶつかり合ってここまでやってきて、色々思うことがお互いにありながらも頑張ってきて、でももう残りあと1日、あと80分。俺の願い、4年生の願いに力を貸してください。明日は絶対に勝とう!

最後に同期。4年間ありがとう。来年もよろしく笑

 

 

 

最後の練習も終わって、今、とても不思議な感覚に包まれています。

あと数時間ですべてが終わってしまうという現実を目の当たりにして、でもやっぱりそれを信じられない自分がいます。

今、振り返ってみると短く感じるけど、今年、そして4年間はやっぱり長かったです。楽しい思い出も、嫌な思い出もありました。

でももうあと1日しかないし、あと1試合しかないし、あと80分しかない。

みんなでぶつかりながら、ぶつかりすぎたけど、やっとここまで作り上げてきたし、高めてきた。

 

明日は絶対勝てる。

 

絶対勝つ。

 

勝って終わろう。

 

笑って終わろう。

 

 

 

今年1年間、そして4年間、みんなありがとう。

 

明日も期待してます。絶対勝とう。

 

 

一橋大学ラグビー部第100代主将 平本大樹