こんにちは。楽ちゃんからバトンを受けました2年プレイヤーの長友俊哲です。

先程緊急地震速報が鳴って昼寝から目を覚ましたのですが、犬が速報にすさまじい反応を見せていました。犬にも危機感を伝えられるテレビの速報の音の力に驚くとともに、その危機管理力を見習いたいなとも思いました。

楽ちゃんからグローバルな人と紹介を受けましたが、ざっくりした夢として世界を股にかける国際人を目指しているのでとても嬉しいです。そんな中、バリントがハンガリーに帰ってしまってとても寂しいですが、また新たな交換留学生と出会えるかもしれないと考えるとワクワクします。

今回の部日記では、夏オフに訪れた、ブルネイについて書きたいと思います。

ブルネイは、人口40万人・三重県ほどの大きさの国で、ボルネオ島の北側に位置しています。ボルネオ島といえば、オランウータンの聖地で、島のほとんどが熱帯雨林に覆われており、The東南アジアといったような島です。

しかし、その豊富な石油・天然ガス資源により、国民は医療費と教育費が無料、所得税もなく、一人当たりのGDPは日本よりも高くなっています。また、正式名称をブルネイ・ダルサラームといい、永遠に平和な国を意味するらしく、世界一裕福な国とも称されています。そんなわけで、オイルマネーにより末長く繁栄が約束されていて、なんと観光にほとんど力を入れていません。我らが日本と全く異なる国柄をしているわけです。羨ましいですね笑

そんなブルネイは、あの『地球の歩き方』にも取り上げられていない数少ない国の一つで、旅先に選ぶ人はごく稀でしょう。僕はそうした国を訪れるのが大好きで、実際に現地に赴いて魅力を見つけたいといつも思っています。

実際、成田からブルネイ国営の航空会社の直行便が出ているのにもかかわらず、入国してから帰国日に空港に戻るまで、1人も日本人らしき人を見かけませんでした。今のシーズンの他の東南アジア諸国ではおそらくあり得ないことでしょう。首都内の数少ない観光地である2つの巨大モスクでも、観光客すらほとんど見かけませんでした。この二つのモスクは本当に壮大で、綺麗でした。イスラム教のアザーン(礼拝の時報)を久々に聞き、心が洗われた気がしました。このモスクは、どちらも本当に壮大で綺麗だったので、ぜひ一度訪れてみてほしいです。世界にこれほど空いている綺麗な観光地は他にほとんどないのではないかと思ったほどです。

ニューモスク(Jame’ Asr Hassanil Bolkiah Mosque)の内部
サムネイルはオールドモスク(Omar Ali Saifuddien Mosque)

そんな気まぐれで訪れたブルネイですが、いくつか印象に残ったことがありました。まず、喧騒なバイク社会が多い東南アジアにあるにもかかわらず、街中でバイクを見かけなかったことです。車を一家庭あたり2台、平均的に所有しているらしく、完全な車社会でした。ちなみに、ガソリンが1リットルあたり70円ほどで売られていました。産油国ならではの価格ですが、衝撃です。国境を接する、言語もほとんど同一なマレーシアや、インドネシアはバイク社会であり、車より圧倒的にバイクの方が国民の足として普及しています。同じマレー語圏の国でここまで違いがあるのは本当に驚きでした。

ブルネイ国民の愛国心の高さも強く感じました。まず、ほぼ全ての建造物に、ブルネイ国旗が掲げられていました。また、国王が国民にいかに親しまれているかに驚かされました。具体的には、7月15日が現国王の誕生日なのですが、誕生日から2週間に渡ってこの誕生日を祝う祭りが至る所で開かれています。滞在最終日、仲良くなった現地人に西の最果ての油田地帯まで連れていってもらった帰りに、半ば強引に彼の地元の祭りに寄らせてもらったのですが、平日の夜とは思えないほど人が集まってショーが開かれていてとても驚きました。また、YouTubeで国王と観光客が路上で言葉を交わしている動画を見たことがあったので密かに国王に謁見できることを期待していましたが、どうやら僕が訪れた数日前に来ていたらしく、会うことはできませんでした。

こうした、当たり前のように頭の中で使っている言語がない世界、自分が外国人として見られる完全アウェーの世界は案外楽しいものです。ポケモンのゲームが大好きだった幼い頃の自分は、DSの画面で新しい街、世界が出てくるたびに、海外旅行気分でいたのだと思います。

日本に帰ってきた時も色々感じるものがあります。いかに身の回りに存在しているものが貴重なのか、空港からの電車の車窓が海外からの観光客にどう映っているのかなど、”当たり前”を、自然と客観的に見て考える機会はなかなかありません。玉響でも離れてみると見えてくるものは、意外とたくさんあります。海外が好きな人は日本が嫌いなのかと思う人がいるかもしれませんが、日本が好きだから海外を訪れるという人はたくさんいると最近思っています。

今年の冬オフも、さらに多くの国を訪れ、新しい発見をすることができると思うと今から本当に楽しみです。しかし、その楽しみを最大限満喫するには来たるシーズンで良い結果を残して来年に繋げることが不可欠です。ラグビーは紳士のスポーツと言われることが多いですが、愛する母校、海城高校の教育理念が新しい紳士(ニュージェントルマン)の育成であり、僕にぴったりなスポーツなはずです。これから存分に体現していきたいと思います。

僕を新歓してくれた4年生に対抗戦で最高の恩返しをして送り出せるよう、まずは来たる合宿で、あと5ヶ月、全力でチームにコミットできるよう頑張ります。

そろそろ小話はこの辺にして、次の人にバトンを渡します。次は同期マネのみさきちゃんです。結局猫の名前はまだ誰も分かりませんが、いつも明るい彼女の部日記にぜひ期待しましょう。