こんにちは。須田拓です。

マネ長のれいちゃんから回ってきました。

最後に「彼には理解し難い行動が多い」との評価をいただきましたが、どの行動を指しているのでしょうか。「1週間の菅平合宿期間中、持ってこいと言われていた荷物を6日連続忘れた」ことでしょうか。それとも「風呂場でマネージャーへの用を思い出したが服を着ることを忘れ、裸のままマネージャールームのドアをノックしようとしたこと」でしょうか。

とにかくミスが多い人間なので、彼女には大変お世話になりました。本当にありがとう。一年生の頃は「こいつはポンコツかも」と思っていましたが、3年生になった頃から考えを改めるようになりました。何でもソツなくこなしてしまう玲ちゃんは羨ましいです。

さて、最後の部日記を書く際、何を書けば良いか全く分からないまま、晩秋の空を見上げながらアイスを食べている現在です。

部員やお世話になった方々への感謝を連連と書いていくことも考えたのですが、せっかくの機会ですので、少し自分のこれまでをまとめようかと考えています。

「ラグビー」というものと向き合うとき、僕は「本当に自分に向いていないスポーツだなぁ」とよく考えます。

まず、人とぶつかること。

対抗戦で戦う先輩たちを見て、よくもこんなに身体を張れるなぁと外から見て思っていました。

フルコンタクトの練習や試合の際、自分は気合を入れて臨みますが、いざ敵を目の前にすると足が竦んだり、身体が仰け反ったりしてしまいます。

いつかは先輩たちのようにコツを掴んで身体を張れるようになるんだろうな、と思っていましたが、そのまま4年間、高校と合わせれば7年間それほど大きく成長しなかったなと思います。

全速力で敵に突っ込んで行く篠田や嶋井、フルコンタクトの前には両の頬を叩いて自らに喝を入れる後藤や大島、皆本当にカッコいいなあと素直に思います。

次に、状況判断能力が必要されること。

アタックのときにはどこに敵が居て、どこにスペースがあるのか。ディフェンスのときには前の敵がどのように向かってきているのか。常に考え続け、瞬時の判断が必要とされるこの競技は、鈍臭い僕にとって難しいです。一生懸命やってプレーしても、島田くんに「須田さん何やってんすか?」とよく怒られてしまいます。

そして、身体的・精神的に辛いことを継続しなければならないこと。

グラウンドでは長時間とにかくキツイことを繰り返すことが求めらます。友達に「ラグビーってどんなスポーツなの?」と聞かれると、僕は決まって「サッカーしながら柔道をする競技だよ」と答えます。

また、僕にとって辛いことはグラウンド外にもあります。

筋トレと食事管理です。

筋トレはなかなか記録が伸びないし、プロテインや増量は僕にとって苦痛です。(美味しいものを食べることは大好きですが)。「このプロテインが今流行っている」、「あの味が美味しかった」などの会話はあまり理解できていません。アフリカでのボランティアの中で貧しい人々と接した際には、「増量なんて無理してやるもんじゃないな」とも思ってしまいました。

こんなことを書いてしまい、後輩たちに影響が出たら、と思いますが、最後なので許してください。

それでもなんとか、7年間もラグビーを続けてきました。

なぜか?

それは僕にもはっきりとは分かりません。

ただ、1つ言えることは「辛くても、楽しいことも同じくらいある」ということです。

本当にセンスのないプレーヤーですが、そんな僕でもチームメイトや観客に褒められるようなプレーが出来るときがあります。あんまり嬉しがらないようにしていますが、内心ではガッツポーズです。(心情が顔に出やすいのでバレてるかもしれない)

あとは先輩・同期・後輩。皆と部活後やオフのときに何気ない話をしている時間は本当に楽しいです。高校・大学と続けて、つくづく自分は環境に恵まれているなぁと振り返っています。

 

正直、ラグビー部を続けることを辛く感じていた時期もありました。

「サークル紹介の日にボート部の説明を受ける際、『経験スポーツ:ラグビー』と書いていなければ、説明が終わった際、背後に葛さんが仁王立ちしている世界線とは別の人生があったんじゃないか?」とも考えました。

さらに遡れば、「高校1年生の春、ハンドボール部に入部希望を決めた当日に、涙目で勧誘してくる先輩の姿が脳裏から離れず、『入部希望:ハンドボール部』の欄を上から2重線で消し、『ラグビー部』と走り書きして顧問に提出した」という過去についてすら考え込んでしまいます。

ある日、新聞部の路上インタビューで「近況について一言で表すと?」と聞かれた際、私は「誰か助けてくれ、って感じですね」と答えました。

その時期はB戦の試合ですら良いプレーが出来ず、未経験者の同期・後輩がどんどん成長する中で、自分は練習の中で骨折してしまって練習をただ見ているだけで、部活に行くことが本当に苦痛だった時でした。悲痛な叫びですね、そっけなく返されましたが。

しかし、コロナ禍で誰とも会うことが出来ない日々が続いたとき、ラグビーが出来る環境や人間関係に気づき、恋しく感じたことをよく覚えています。

ラグビー部に入らず、何となく学生生活を終えてしまっていた世界線もあったかもしれませんが、今では「この生活で良かったかな」とポジティブに思っています。

最近では後輩との絡みが楽しくて暴走してしまい、1年生の小西・佐藤に「須田さんは狂っている」と言われています。一橋大学ラグビー部の歴代狂人たちに比べれば大したことないと思っていますが、もう少しの間狂わさせて下さい。

社会人になって同年代の人と関わることが少なったらどうなるんだと不安に感じてきましたが、そのときはグラウンドにやってきます。優しくしてください。

さて、愚痴のようなことを書いてしまいましたが、こんな僕にも闘志はあります。

明日の明学戦、最終戦の上智戦は自分の身体はどうなっても良い、と思っています。

下手くそは下手くそなりに泥臭く。チームが勝てればそれで良いです。自分に出来る限られた仕事を完璧にやり遂げる。最後に皆で喜べるように頑張ります。

最後に、お世話になった方々にお礼をしたいです。ありがとうございました。

特に近藤監督を始め、運営に協力してくださった若手OBの方々には感謝しても感謝しきれません。歴代稀に見るポンコツ主務で、様々なご意見ご指摘をいただきました。

今年はさらに苦しまされるタスクが増えましたが、社会人になる準備だと思って仕事をしていました。平日お仕事をされながらも、僕たちのために時間を作っていただき、ありがとうございました。

同期プレーヤーより1足先に社会に出ることになりますが、皆さんを見習って後輩たちの力になることであれば率先して行う所存です。

そして最後は我らがキャプテン、平本くんにバトンが渡ります。

彼は今年このチームで1番苦しんだと思います。

1年間彼を見てきた僕は、彼が自分を犠牲にして、彼なりにチームのことを考えて頑張ってきたことは分かっていますし、みんなも少しは感じ取っているのではないでしょうか。

しかし、ギャグセンスや笑いのセンスは皆無で、さらにプレッシャーに弱いため、面白いものは期待しないであげてください。

それでは、さようなら。