1年生の加藤から部日記を回されました。4年の中山です。今年も4年生が立て続けに部日記を更新する季節がやってまいりました。僭越ながら私、中山がトップバッターを務めさせて頂きます。

 僕も最後の部日記ということで、多くの先輩方にならい、自らの4年間を振り返り、総括のようなものを書こうかと考えました。しかし、人の記憶というものは非常に曖昧なものです。

 「テネット」が話題のクリストファー・ノーラン監督の出世作、「メメント」で描かれたように、人は現在の自分に都合がいいように過去を書き換え、そこに閉じこもり、結果として時に悲劇を生むことになります。逆行する銃弾に打たれたら最後、過去に戻るしか生き延びる方法はありません。

 というわけで(?)過去を振り返ってエモーショナルな文章を書くのではなく、未来に向けて希望に溢れた文章を書こうと思います。何より今年の対抗戦はまだ始まってすらいません。過去を振り返るのはまだ早い。

 コロナ禍の影響で3月から8月にかけて活動自粛期間であったため、今年はチームとしての準備期間が例年に比べて短かったことは言うまでもありません。しかし、僕達は活動再開から着実にレベルアップしてきたし、自粛期間も個々人でトレーニングを積み上げてきました。必ずその成果は試合で発揮できると確信しています。

 自分自身について言えば大学から本格的にラグビーを始めて4年間、積み上げて来たものを全て出し切りたいです。特に、始めて対抗戦に出ることができた昨年は、何度も悔しい思いをしました。その思いを晴らすことが目標でもあります。

 そして何より、僕達は多くの方々に支えられて、恵まれた環境でラグビーをすることができています。OBOGの方々、監督、コーチ陣の方々、トレーナーの松岡さん、TFCの竹内会長、応援してくださる地域の方々をはじめ、沢山の人々の力があって初めて試合に臨むことができます。そうした方々への感謝を胸に、だからこそ良い結果を出したい。いや、良い結果を出して後輩達にバトンを繋いでいく責任があります。

 佐々木組の目標である「全勝」のためにスローガン”Tough and Joy”を忘れずに楽しんで残りのシーズンを戦っていきしょう!

 次の部日記は、一人だけ特別な時間の流れを生きている寺澤にまわします。よろしく。